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第1章 仙厓さんの描いた絵
仙厓さんは、鎌倉時代に栄西(1141-1215)が建てた日本初の禅寺である博多聖福寺の住職として請われ、39歳の時に博多にやってきました。ここで住職を務めながら、絵を描き始め、62歳で隠居してからは、更にその筆が走り、多くの人がその絵に魅了され、求めるようになりました。こうした人々が愛した仙厓さんらしい絵を取り上げて紹介します。
第2章 仙厓さんの禅の“なにやら”
禅僧の仙厓さんが描く絵は仏教のおしえに基づくものが多く、悟りを得た住職の時はその絵でもって門人たちを導き、隠居後は市井の人々を楽しませながら諭しました。このように禅宗のおしえや悟りのようすなどを描いたものは「禅画」とよばれます。仙厓さんの絵に込められた禅の“なにやら”をじっくりご覧ください。
第3章 仙厓の時代―仙厓さんと同時代の画家たち
仙厓さんの活躍した江戸時代も後期になると、大名や公家だけでなく、町中の庶民まで絵を楽しむようになっていました。庶民でも手に入れることができた浮世絵はその代表といえるでしょう。この時期には、狩野派に代表される絵師集団に加えて、市井の絵師として、上方では円山応挙の写生画や伊藤若冲の動植画、江戸では喜多川歌麿や葛飾北斎などの浮世絵や、江戸琳派と呼ばれる酒井抱一、また田能村竹田などの文人は旅をしながら絵を描きました。そうした描く愉しみに満ちた江戸時代の絵画を紹介します。