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古伊万里・鍋島の魅力

2020年1月10日(金)~3月29日(日)
月曜休館 ※ただし、1月13日、2月24日は開館

日本陶磁史の中でも、その華やいだ雰囲気で他を圧倒する「古伊万里」。その華麗なやきものは、日本のみならず、欧州の王侯貴族を魅了し、また中国やヨーロッパの陶磁器にも大きな影響を及ぼしました。
一方、肥前鍋島藩が将軍家への献上品を主に作る専用窯で作られた「鍋島」。藩による規格・技法・意匠に及ぶ厳しいコントロールのもとで作られた染付や色絵のやきものは、洗練された美意識と超絶的な技が追求されました。ともに肥前で生みだされたやきものである古伊万里と鍋島は、それぞれの目指す方向性から、独自の様式美を生みだすことになりました。
また今日の和食文化の中でもよく目にするように、古伊万里や鍋島風のやきものが創り出した美意識は、現代においても引き継がれています。まさに日本を代表するやきものと言っても過言ではありません。
本展では、その古伊万里と鍋島の特徴に着目しながら、その魅力を探ります。

出品リスト

第1章 古伊万里誕生前夜のやきもの

「古伊万里」とは、伊万里焼(肥前磁器)の作風のひとつです。肥前の地では、1610年代にはじめて国内初の磁器が作られ、17世紀後半から元禄年間(1688 - 1704)にその様式が完成しました。この時期のやきものは、白地に藍色が特徴的な染付と、色鮮やかな絵付けが施された色絵のふたつに分けられます。ここではまず、古伊万里が誕生するまでの間に活躍したやきものである古唐津、柿右衛門などをご紹介します。

色絵菊花文輪花鉢

古伊万里 江戸時代中期 出光美術館

第2章 華やぐ古伊万里 ─世界を駆けめぐる肥前のうつわ

元禄年間(1688 - 1704)頃に完成し、文化~文政年間(1804 - 30)に至るまで、伊万里焼を代表する様式として作られた古伊万里様式。その中でも特に象徴的なものが、色絵磁器に金彩を施した「金襴手」です。これは中国・明時代の景徳鎮民窯でつくられ、日本でも流行した古赤絵とよばれるやきものをもとに、肥前で作られるようになったものです。古伊万里には国内向けと欧州向けの輸出用がありますが、輸出用は大型で鑑賞用の調度品が主です。日本独特の図案が描かれるものも多く、こうしたエキゾチックな要素が欧州の王侯貴族を魅了しました。

色絵花篭手花卉文皿

古伊万里 江戸時代中期 出光美術館

第3章 鍋島 ─気高い品格

古伊万里と同時代につくられた「鍋島」。鍋島焼とも呼ばれるこのやきものは、江戸時代に肥前の国をおさめた鍋島藩が、将軍家・御三家などへの特別な献上品として藩窯で作ったもので、実用食器類が主に焼造されました。高級な献上品である鍋島は、規格・技法・意匠のすべてが藩の厳密なコントロール下に置かれ、また描く文様も、従来の陶磁器とは一線を画す独創性が求められました。豪華な古伊万里とは対照的な、武家らしい落ち着いた気品の高い、そして規格のととのった精品が作られました。

色絵波牡丹文皿

鍋島 江戸時代中期 出光美術館

第4章 古伊万里・中国・欧州 ─交流するやきもの

柿右衛門や古伊万里は、内乱によって生産が滞った中国・景徳鎮窯にかわって、欧州の貴族たちの需要に応えるために制作がはじまったといっても過言ではありません。これらのやきものは欧州で大いに人気を博しただけでなく、欧州や中国においても、これらを模倣したやきものづくりが行われました。これは日本陶磁史においても大きな出来事だといえます。ここでは、日本と海外の相互交流の中で生み出されたやきものを紹介します。

色絵梅樹文水注

柿右衛門 江戸時代前期 出光美術館

イベント情報

列品解説のお知らせ 
事前の申し込みは不要・入館料のみ

2020年
112(日)、
126(日)、
29(日)、
223(日)、
38(日)、
322(日)

第2、第4日曜日

いずれも午前11時、午後2時より

講演会のお知らせ 
事前の申し込みが必要/定員制・有料

日時
3月7日(土)午後2時~3時30分
演題
伊万里・鍋島の美
講師
藤原友子氏(佐賀県立九州陶磁文化館学芸課係長)
会場
当館イベントホール
定員
120名
聴講料
800円(入館料込み)

定員になり次第締め切らせていただきます。
電話でお問い合わせください。