最新の展覧会

唐物と茶の湯

2018年1月12日(金)~3月25日(日)
月曜休館(※ただし、2月12日は開館)

展覧会概要

日本を代表する伝統文化の一つである茶の湯。その文化の中で、「唐物(からもの)」と呼ばれる中国製の美術工芸品は、極めて大きな役割を果たしてきました。

茶そのものは、奈良時代末頃に中国から日本へ伝わったとされています。鎌倉時代に入ると、中国から禅宗寺院の儀式やさまざまな文物とともに、喫茶の風習が伝わります。そのためのうつわとして、また賞玩の対象として、青磁や青白磁、そして「天目茶碗」の名で知られる建盞(けんさん)など、様々な種類の中国陶磁が日本へと渡ってきました。

室町時代には、和歌や連歌など様々な芸能を楽しむプライベートな空間である「会所」が文化の中心となり、さらに東山文化が隆盛を迎える室町時代中期には、茶会が書院の広間で行われるようになります。こうした場では、唐物をもちいて茶を飲むとともに、中国の絵画や香炉・花瓶が空間を華々しく飾りたてました。それらは単なる見て楽しむ美術品というだけでなく、その所持者の権威を示すステータスシンボルにもなったのです。

桃山時代には、侘び茶の登場とともに、唐物にかわって朝鮮半島由来の茶碗や和物のうつわが流行しますが、江戸時代に入ると、日本の茶人が中国に注文して作らせた古染付や祥瑞(しょんずい)といったやきものが、茶会で積極的に用いられるようになりました。そしてこれにともない、以前から日本国内に伝世してきた唐物も再び脚光を浴び、武家の茶の湯・儀礼具として用いられたり、和物のうつわとも取り合わせられ、新たな茶の湯の美意識が創りだされていきます。

江戸時代中期から後期にかけては、文人文化や中国趣味の隆盛の中で煎茶が流行するにしたがい、清朝の陶磁器も愛でられ、茶の湯のみならず近代日本の陶磁器の造形性や美意識にも大きな影響をもたらすようになります。

茶人たちの美意識や価値観の中で選りすぐられてきた唐物、そして新たにわが国に伝わった唐物の魅力を、存分にお楽しみください。

  • 古染付高砂花生

    中国 明時代末期 景徳鎮窯 出光美術館

  • 禾目天目茶碗

    中国 南宋時代 建窯 出光美術館

  • 青磁袴腰香炉

    中国 南宋時代 龍泉窯 出光美術館

  • 古染付高砂花生

    中国 明時代末期 景徳鎮窯 出光美術館

  • 呉州赤絵双龍文字文皿

    中国 明時代末期 漳州窯 出光美術館

イベント情報

列品解説のお知らせ 
事前の申し込みは不要・入館料のみ

2018年
114(日)、
128(日)、
211(日)、
225(日)、
311(日)、
325(日)

いずれも午前11時、午後2時より

講演会のお知らせ 
事前の申し込みが必要/定員制・有料

日時
2月24日(土) 午後2時~3時30分
演題
「茶の湯における唐物の役割」
講師
徳留大輔(出光美術館学芸員)
会場
当館イベントホール
定員
120名
聴講料
800円

定員になり次第締め切らせていただきます。
電話でお問い合わせください。